今年の栗駒山(震災後)
6月14日の岩手・宮城内陸地震は、やはり大きな衝撃でした。これまであって当たり前だった物や風景が一瞬にして無くなってしまう事があるんだなとつくづく感じました。
自分の家の後始末などでいそがしく、テレビでしか山の被害状況を見ていなかったのですが、数日たった天気の良い日に栗駒山の様子を見て愕然としました。
(どの写真もクリックすると大きくなります)
写真の崩落は特に大きいものです。左のものは東栗駒山の東斜面崩落で駒の湯温泉を飲み込んだ土石流を発生させ、行者滝に土砂ダムを作りました。
右側は笊森(ざるもり)の南東斜面の大崩落で、この土砂は岩手県側の産女川(うぶすめがわ)に流れたんでしょうね、私も何度かイワナ釣りに行ったきれいな川だったんですが・・・。
駒の湯温泉では多くの人が犠牲になってしまいました。私にしても中学・高校の学校行事で栗駒登山のときに泊まった温泉でたくさんの思い出もある場所なので残念です。(グスッ)
震災から2週間後に秋田県側から須川温泉までの道路が時間制限があるものの復旧し登山もできるようになったというニュースを聞き、さっそく7月1日に行ってみました。
須川コースの登山道はあまり被害は無かったのですが頂上付近ではあちこちに地割れが見られました。
宮城県側の中央コースです。崩落は見られないものの、大きな落石が登山道のあちこちにあります。
残雪の先が東栗駒山です。あの向こう側が大崩落しているんだと思うと見てみたいような、怖いような感じです。
こちらは荒砥沢ダム方面です。テレビでも度々放送されていますが、小さな山がまるまる崩れてしまった様子が見えます。
御沢(おさわ)の窓滝の付近も大きく崩れているのが見えました。温湯方面に向かうコースも所々崩れています。
悲しい気持ちになってきました。
でも悲しいことばかりではありませんよ。須川温泉からの登山道の昭和湖から上にはコイワカガミを見ることができました。
登山道脇にもたくさん咲いており、私を元気付けてくれましたよ。
ピンク色のかわいい花なんですが、いつも自信無さげに下を向いて咲いている姿が奥ゆかしくて、私は大好きなんですよ。
接写はあまり好まない私ですが、つい撮ってしまいました。
これはヒナザクラでしょうか?やはりあちこちに咲いていました。
他にもイワハゼやウラジロヨウラク、サラサドウダンなどもたくさん咲いていて、思えば今が花の最盛期なんだよな~。
山に登って残念な景色も見ましたが、これも自然なんでしょうね。変わってしまったところがこれからどういう風になるか見とどけてみたいと思います。
7月1日の須川温泉では、すでにお土産屋さんが店開きしていました。栗駒山荘も日帰り入浴を始めていたし。須川高原温泉では業者が入って修理を始めていました。皆さんたくましいです、私もがんばらなければ。
栗駒山には9月、10月にも登っていますので、こちらはバックナンバーを御覧下さい。
| 固定リンク
「登山」カテゴリの記事
- 大土ヶ森への道(2013.11.03)
- 五葉山といえば(2011.07.11)
- 五葉山へ慰霊登山(2011.07.10)
- 残雪多し栗駒山(2011.05.09)
- 虎毛山の非難小屋が・・・(2010.11.12)
「岩手・宮城内陸地震」カテゴリの記事
- 岩手・宮城内陸地震から6年(2014.06.14)
- 岩手・宮城内陸地震から5年(2013.06.13)
- まつるべ大橋完成(2010.12.19)
- 待ちに待った国道398号開通(2010.09.19)
- 国道再開を待つ花山(2010.08.31)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
始めまして拳王さん、コメントありがとうございます。
お褒めの言葉に恐縮いたしております。
自分の好きなところに行って、気に入った景色を皆さんにも見ていただければなと思っています。
観光情報に使っていただき、現物も見ていただければ幸いです。
これからもよろしくお願いします。
投稿: 栗太郎 | 2008年12月19日 (金) 09時44分
拝啓 栗太郎様
毎回楽しい日記を拝見させて頂いております。四季折々の風景、とても素晴らしいです。PCの前に居ながらもちょっとした旅気分を味わえますね!最近暗いニュースばかりが目立っておりますが、このブログはそんな殺伐とした気分を和やかにしてくれます
日本に生まれ、そしてこの東北の地に生まれ育ったことを誇りに思える今日この頃です。(*^-^)これからも暖かくそして美しい風景、心待ちにしております。
投稿: 拳王 | 2008年12月18日 (木) 21時06分
ナガヌマさんコメントありがとうございます。私も地元にいながら栗駒山では登るたびに新しい発見をしています。残念ながら宮城県側からは来年も登れないようですが、山の周りなどの情報をこれからも発信して行きます。
投稿: 栗太郎 | 2008年12月11日 (木) 18時57分
いつも故郷栗駒の様子を拝見しています。こんなに素晴らしいところがあったかと、驚いています。今では、1年に一回程度しか、帰っておらず、このHPで、改めて地元の良さを感じさせて頂いています。これからも、様々なうつり変わりお知らせ下さい。
投稿: ナガヌマ | 2008年12月11日 (木) 17時50分