09年夏、栗駒山から秣岳縦走(前編)
梅雨の時期、幸運にも今週末まで雨が降らないよ~ん、という天気予報に、待ってましたと、この夏の大きな目標だった栗駒山山頂(1627m)から、西側の稜線の先にある秣岳(まぐさだけ 1424m)の夏季縦走に24日水曜日に出かけました。
当日の朝4時半に自宅を出て、国道108号を鬼首経由で秋田県に入り、秋ノ宮温泉郷から小安温泉郷にぬけて須川温泉登山口まで約3時間。長いですね~、宮城県側から国道398号通れば1時間10分程で行けるのですが、まだまだ通行止めです。
岩手県奥州市から国道397号で秋田に抜ける道は、峠付近で夜間通行止め(18:00~7:00まで)になっているので、朝早く着くなら鬼首経由なんですよ。
昨年の10月に栗駒山山頂から秣岳に初めて縦走しましたが、その時に見た稜線に広がる黄金色の草原が忘れられなくて(栗駒山紅葉登山を参照願います)夏の姿もぜひ見てみようという訳で今回の登山となりました。
(どの写真もクリックすると大きくなります)
7時40分に登山開始。登り初めてすぐにある名残ヶ原の湿原です。ワタスゲがたくさん咲いていました。
宮城県側の世界谷地湿原で今を盛りに咲いているだろうと思われるニッコウキスゲのような華やかな花の群生は有りませんが、これも静かな湿原の姿です。他に登山客もいなく、遠くに残雪をいただく焼石連峰を背景に景色をひとり占めして楽しみます。
とはいってもこの時期の湿原、少ないながらも色んな花が見られます。
ウラジロヨウラクが私の膝たけぐらいながら花を咲かせています。他にもヒナザクラなどが木道沿いに「私を見てよ!」という感じに元気よく咲いていました。
途中、登山道に残雪が~。雪につま先を突き刺すようにして歩を進めます。
残雪の下側の端っこには、ミズバショウが咲き始めている姿も見られ、場所によってはまだ春なんだな~と感慨深いものがあります。
そして今回の登山のお目当ての一つ、イワカガミ(正確にはコイワカガミでしょうね)の花のかたまりが(群生というほどでは)登山道脇の土手に咲いていました。
名残ヶ原にもポツンポツンと有りましたが、まとまって咲く姿はもっと上に行かないと見られません。
イワカガミは山に咲く花の中で私の一番好きな花なんですね。
可愛いけれど決して自分からはそれを積極的にアピールしない、そんな奥ゆかしさが好きなんですね~。(あんたの勝手な思い込みだよと言われそうですが)
いいじゃないですか、恥ずかしそうに下を向いている姿。おじさんの憧れです。
火山性の成分の含有率が日によって違うんでしょうね。澄んだ青い時には見える湖から湧いてくる泡が今日は見えませんでした。
登山口から1時間、ここで小休憩。でも水分補給もそこそこに、周囲のイワカガミの写真を撮って回ります。でも去年より少なくなってしまったように感じます。そのためか立ち入り禁止区域がだいぶ広がっていました。
この花は登山道の上にも咲いているので、踏んずけないように注意。
栗駒山の山名の由来である駒姿の残雪がこれです。上からでは判りませんけどね。
緑とのコントラストがきれいです。
まん中から右手の崩れた跡は震災前からのものですが、その下の方には沢沿いに無数の小さな土砂崩れの跡が見られます。
中学・高校と学年行事で登ったコースですしたが・・・。登山口までの道が開通したら復旧工事手伝いますね。
山頂では、秋田市から初めて来たという先輩ご夫婦に、「あの頭だけ見えるのが鳥海山です、北のほうに雪を残しているのが焼石連峰、雲が無ければ北東の方には早池峰山が見えるんですけどね~」などと、知ったかぶりの案内をしてしまいましたが。喜んでもらえたようでよかったです。栗駒の紅葉の美しさもアピールしたので、10月始めにまた登っていただければうれしいですね。
頂上から見た宮城県側です。まん中に中央コースが横たわり、その上のくぼんだ所が新湯沢、さらにその先が東栗駒山です。
東栗駒山の東斜面の大崩落の跡は、登山道が開通したとしても私は当分怖くて見られないんじゃないかな。
登山を終わった後に土産物屋の旦那さんから聞いた話ですが、一見あまり被害のなさそうな宮城県側の中央コースですが、登山道のあちこちは考えられないほどゆがんでいて、すぐには登れない状況だそうです。震災の爪あとは深いようですね。
さて、頂上で30分うろうろした後は秣岳に向けてスタートです。
栗駒山山頂から秣岳縦走(後編)に続きます。
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